大学4年生のスキマ

大学生の考え事にお付き合い頂きたい。

【書評】藤田晋の成長論

 
 
藤田晋さんというのは、IT企業サイバーエージェントの代表の方です。
青山学院卒業後、インテリジェンスに入社し、一年後に起業。
サイバーエージェントというのは、インターネット総合サービス企業と言われており、私は「ネットサービスなんでも屋さん」のようなイメージをもっています(笑)
 
あとがきに書かれているように、「すごく普通のことが書かれているけど、実は忘れがちな大切なことが書かれている」本です。
 
例えば、『「すべて自分の責任」と覚悟し、言い訳しない』であるとか、『「結果がすべて」の心構えこそ大事』などなど、当たり前でありながら大切なことを、藤田さんの経験を交えつつ説得力ある言葉で書かれています。
 
私はこの本を読んで、藤田さんのような「ITベンチャーのカリスマ社長」といった人が、当たり前のことを言っていることに「安心感」を感じました。
 
なぜなら、変化の激しい時代において、常に新しいスタンスや奇をてらった手法をとらなければいけないと考えていたからです。
ですが、藤田さんはビジネスとは「王道」の積み重ねと言っており、その「王道」の積み重ねによってビジネスを成功へと導いています。
 
このように、新時代のビジネスもまた、基本に忠実であることが大切なのだと考えさせられました。
 
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この本は、藤田晋というITベンチャーの経営者が書いた本ではありますが、「起業家向け」、「経営者向け」、「ITベンチャー向け」といった限られた人を対象にするような本ではありません。
 
大企業・中小企業に勤める平社員から管理職まで、男性も女性も含めた視点から書かれています。
 
そのため、上司は部下に対してどう接するべきか、会議でのスタンスの取り方・向き合い方、会社での人間関係についてなどは、誰しもが参考になるような考え方だと思います。
 
誰しもが悩み、誰しもが向き合わなければならない困難を、明快に語ってくれている本だと感じました。
 
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それでもITベンチャー社長って何かイケイケな感じ、ホリエモンみたいな感じだと思う人もいるかと思います。
それが理由で、食わず嫌いしてしまう人もいるのではと思います。
 
私もそのようなイメージを持っていましたが、実際にカンブリア宮殿での藤田さんを見て「違うな」と思いました。(カンブリア宮殿動画はこちら
 
ここで藤田さんの人柄のような話になるのですが、村上龍さんも幻冬舎の社長の見城さんも藤田さんの人柄を認めています。
 
この点からも、広く人として認められている人なのだな、と感じました。